20代前半で「セックスレス」になった男性(その2)

レス体験談

前回の続き

結婚後

結婚式前の喧嘩でいちまつの不安を感じつづも、結婚後は少し広くなった新居で一緒に暮らし始めました。

真由美も正社員になり、夫婦共働きで一緒に頑張ろうと決めて、夫婦のライフプランの話なんかもしたりしました。

真由美はもう少しで30歳になるから、30歳の前には子供が欲しいとの事で、貯金が一定のライン溜まったら子作りもしたいね。などの話もあったりして

結婚当初はまさか将来自分が「セックスレス」に悩むなんて想像もしませんでした。

新しい生活もお互いの仕事の状況も落ち着き始めて、いよいよ「子作り」を開始しました。

当時23歳の僕にとって、避妊をしないセックスは刺激的で、計画的な妊活と言うよりは

避妊をしない事と行為の回数を増やすだけだったので、あまり何も考えずに付き合っていた時と同じ様にセックスをしていました。

僕は付き合った当時と全く変わらず、真由美の事を愛していましたが、実際は付き合った頃と比べると多少、行為もマンネリ化してきていて、真由美の体調によっては、濡れにくく、行為までに時間を要したりと

この頃からチャレンジしても少し気分が乗らないから今日は辞めよう

みたいな日も出てきたのです。

当時の僕は真由美も仕事だったり、新生活で疲れが溜まっているのだろうから無理はしないでおこう

と思い、特に気にはしていませんでした。

妊娠

そんなこんなで、夫婦間で「子づくり」をしてから4カ月程で、真由美は無事妊娠しました。

子供が出来たと聞いた日は、飛び上がる程お互いに喜んだ事を今でも覚えています。

「男の子なのか?女の子なのか?どっちに似ているのか?名前はどうするか?」

本当に楽しみで、休みの日は夫婦で子供用のベットやベビーカーを見に行ったり、今までは全く意識していなかった他人の赤ちゃんにも目が向く様になったりしてきました。

ある日、夫婦でいつも通り寝室で寝ていた時です。

妊娠が発覚してから1ヵ月以上経過しており、そろそろセックスも大丈夫かと思って

真由美を誘った所

「妊娠中の行為は、私は心配だから子供が産まれるまではしない」

と言われました。

妊娠中でもセックスが出来ると言うのは僕でもインターネットなどで調べていました

妊娠中にしてはいけない事なども勉強していた上で、誘ったのでまさか出産までセックスがお預けとは

思いもしなかったのです。

「出産までとなると約1年近く我慢しなければならない。さすがにそれはキツイ」

と正直に話をしましたが、真由美は一切聞く耳を持ってくれませんでした。

「子供を産むのは私だ。私が嫌だと言う事を無理やりやるのは違うだろう?」

との主張でした。

(1年近くセックス出来ないのか・・・しばらくは1人で処理するしかない・・)

23歳の青年にとっては、かなりダメージのある宣告でしたが、それもこれも

2人の子供が安全に健康に出産出来る様にと言い聞かせて我慢しました。

出産までの拒絶

出産までの時間ですが、真由美の要望通りセックスについては我慢していました。

しかし、今までスキルアップとして行っていた、キスやハグ、セックスに至らなくても寝る前の

イチャイチャする様な時間も、真由美は一切拒否する様になりました。

初めは柔らかく断っていた口調も、いつしか

「触るなっていってるでしょ!!」

こんな言葉が付き合ってきた真由美から出てくるとは信じられませんでした。

後から知ったのですが

女性は子供を授かると、ホルモンの影響で今まで好意を持っていたパートナーでさえ

子供を守ると言う本能から攻撃的になる事もあるそうです。(人によって個人差がある)

しかし、当時の僕には攻撃的になった真由美が今まで見てきた真由美とあまりにも違う為

大きなショックと、また好きなパートナーとスキンシップも出来ないストレスを抱えました。

職場の先輩に相談した事もありました。

「女は大体そんなもんだ。風俗にでも行って気晴らししてくればいい」

僕の職場は現場仕事です。現場の職人は荒々しい人も多いので、奥さんから少し拒否されたくらいで

へこたれるな。

そんなアドバイスでした。

しかし、当時の僕は日々出産に向けて神経質になっていく真由美と、僕の事を男として見てくれない

虚無感でストレスがマックスでした。

子供が産まれて落ち着けばまた、夫婦の時間も作れるはずだ

あと半年の我慢だ。

そんな事を思いながら、風俗に行ったり、他の女性と浮気をしたりは当然しませんでした。

(かなり欲望を抑えました。)

出産そしてレス夫婦に。

真由美は立ち合い出産を希望していました。

しかし、残念ながらどうしても仕事の都合がつかず会えたのは

子供が産まれた後だった事が残念でしたが、それでも夫婦にとって待望の第一子誕生です。

産まれた子は男の子で、2人で涙を流して喜んだ事を今でも覚えています。

子供が産まれてからは、子供中心の生活になりました。

当然ですがお互いに子育ては初めてです。

僕も出来る限り出来る事は一緒にやりました。

しかし子育ては夫婦が想像していた以上に過酷でした。

僕が仕事から帰ってくると、家の中はぐちゃぐちゃで、

そこにはパジャマ姿の疲れ果てた真由美が一人ポツンと座っていました。

僕は、「大丈夫か・・・?」と声をかける事が精一杯で

散らばったゴミをまとめて、家の中にあるカップラーメンを作り

子供が寝ている隙に食べようと真由美に言い2人でひっそりとカップラーメンを食べました。

こんな状況が数ヵ月続きましたが、そんな中でも僕は真由美とセックスをしたかったのです。

それは、妊娠期間ずっと我慢してきて、子供が産まれたら再開できると言うモチベーションで我慢してきた事もあったからです。

馬鹿だと思われるかもしれませんが、疲れ果ててとても「セックス」などする余裕が無い状況の真由美にも発情していました。

しかし、僕は真由美をセックスに誘いませんでした。

正確に言えば、誘えなかった

と言う所です。

真由美は元々真面目な性格と言うのもあり、結婚前のマリッジブルーもですが、子育てに関しても

思い詰める傾向にあって、今考えると育児ノイローゼ的な所も垣間見えたのです。

そんな疲れ果てている妻にとっては1分1秒でも寝たいと思い、僕の性欲に付き合ってもらうのは

とてもじゃないが無理だと判断したのです。

(子育てが落ち着いたらまた再開すればいいだろう)

そう思い、セックスの再開は先送りになりました。

僕らの夫婦は今もまだセックスレスです。今思えば、ここがセックスレスになったターニングポイントだと思っています。

夫婦のセックスレスの理由の1位でもある、妊娠、出産。

こうして僕らはセックスレス夫婦になったのです。

続く

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