結婚前からセックスレス・・・結婚後サレ側になった男の話(その2)

レス体験談

前回のお話

遠距離恋愛開始

私は彼女が九州へ向かう朝、一輪のバラを持って彼女の寮まで向かった。

彼女は引っ越しの手伝いをしに来ていた彼女の父と、車に荷物を積み込んでいた。

私はまだ彼女の父親に会ったことがなく、彼女からも厳しい親と聞いていたので、付き合って半年で挨拶するのはまだ早いと判断し、近くの公園の駐車場に車を止め、彼女にLINEをした。

「5分だけでいいから、時間が欲しい。近く公園の駐車場で。時間ができたら来てほしい」

すぐに彼女から連絡が来た。

「すぐ行くね!」

私は嬉しさ半分・今日で当分お別れの悲しさ半分の感情のまま彼女が来るのを待った。

「お待たせ〜!急にどうしたの?」

彼女は笑顔で私の車に乗り込んできた。

「九州行く前に会っておきたくて・・・」

私は涙を堪えながら、必死に彼女の顔を見た。

彼女からも

「今日は会えないと思ってたから、会いにきてくれて嬉しくてすぐに来ちゃった!」

私はその言葉を聞いた瞬間、今までこんなに涙を流したことがあったかと思うくらい、彼女の前で泣いた。

「渡したいものがあるんだ」

私はその時に、一輪のバラを彼女に渡した。

「え〜!お花買ってきてくれたの!ありがとう!」

彼女は無邪気な笑顔で私があげたバラを見て喜んでくれた。

「バラの一輪の花言葉には、【あなたしかいません・あなたを愛しています】っていう花言葉があるみたい。本当にこの花言葉通り、私にとってあなたしかいません。遠距離恋愛になっても、ずっと思いを忘れません。」

今思うと、恥ずかしい事を言っているが、その時は彼女しかいないとずっと思っていた。

彼女も、

「その気持ち嬉しいよ!毎日電話するね!」

彼女はそう言って、引っ越しの準備のため寮に帰っていき、九州へ向かった。

毎日のテレビ電話

彼女が九州に着いてからの1週間は、引っ越しの荷解きや会社の研修で忙しくしていたので、連絡してもなかなか帰ってこない状況だった。

また会社の歓迎会で、連日会社の上司と共に飲みに行っていた様子だった。

彼女も九州での生活に慣れはじめ、出社前・昼休み・退社後には必ず連絡をくれ、私も併せてその時間に連絡をするようにしており、遠距離恋愛だが頻繁に連絡を取り合っていた。

彼女の部屋にインターネット回線を契約する前は、通信費がかかるのでLINEとたまに電話する程度だったが、インターネット回線を契約してからは、毎日テレビ電話するようになった。

「今日仕事先でこんなことあってさ〜!」

「今日は仕事うまく行ったよ!」

など、カップルにとってたわいの無い会話を私たちは楽しんでいた。

遠距離恋愛半年でようやく再開

毎日のテレビ電話は欠かさずしていましたが、やはり直接会えないと寂しい。

「今度はいつ会えるかな〜?」

「仕事忙しいから、なかなか長期の休みを取るのは難しいな〜」

彼女は休みの日も会社へ行き、日々を過ごすことが大変そうに見えた。

「夏合宿が終わった後の休み、九州まで会いに行っていい?」

私は大学4年生最後の合宿を目の前に迎え、私自身も結果を残さないと最後の大会に出場できないプレッシャーがあったが、合宿終わりに彼女に会えると思うと、自ずと頑張れると思い、彼女にお願いをした。

「こっちまで来てくれるの?お金かかるし、私が休み取れたらそっちに行くよ?」

優しい彼女はそう言ってくれたが、

「次いつまとまった休みがあるか分からないから、僕がそっちに行くよ!」

彼女は私に申し訳なさそうに九州に行くことを承諾してくれた。

合宿は彼女に会える嬉しさがあったので、厳しい練習にも耐え、自分としても最高の状態で合宿を終えることができた。

九州には行ったことがなく、お金もなかったため、合宿が終わって寮に帰ってきたその夜、夜行バスに乗って九州へ向かった。

「彼女にやっと会える!」

気持ちが高揚し、合宿で疲れているはずの身体もなぜか元気で、バスの車内では寝ることができなかった。

早朝6時、とあるバスターミナルに到着した私は、彼女が迎えにきてくれるのを待っていた。

「やっと彼女に会える。この疲れた身体を存分に癒してもらおう!」

そう考えながら待っていると、遠くから走ってこちらに向かってくる人が。

私は冗談抜きでその時、彼女が光って見えた。

「お待たせ〜!よく来てくれたね!やっと会えたね!」

そう言って、彼女は私に抱きついてきてくれた。私もその瞬間、合宿で疲れた身体・夜行バスで疲れた身体がふっと軽くなった気がした。

楽しんだデート、その後は・・・

やっと会えたことに嬉しくて、幸せな時間を過ごしていた。

映画館で映画を観て、ランチを食べて、ショッピングモールで買い物をしたり。

本当に幸せでならなかった。

「久しぶりに会った気がしないね!」

「日に焼けて真っ黒じゃん!」

こんなたわいもない会話に嬉しさを覚えながら、彼女との久しぶりの再会を楽しんだ。

夜は彼女のお姉さんと一緒に晩御飯を食べると聞いていたので、待ち合わせ場所に向かった。彼女のお姉さんは、彼女と同じ系列の会社に就職しており、近くに住んでいるようだ。

私と彼女とお姉さんの3人で食事を楽しみ、時間も遅くなってきたので、

「遅くなってきたし、お姉さんも予定があったら大変だからそろそろ終わろっか」

私は一刻も早く彼女と二人きりになり、イチャイチャしたいと思っていたので、食事は楽しかったが、早く終わらないかとずっと考えていた。

「え!このままお姉ちゃんの家に泊まるよ!」

彼女からそのような言葉が聞かれた。

「ん?なんて?」

私は聞き直した。

「だからお姉ちゃんの家に泊まるよ!私の家、女性専用賃貸だから入れないもん!」

まただ。私は彼女と付き合ってすぐの頃の事を思い出した。

彼女の社員寮は女性専用だったことを。

私は驚きを隠せないまま、彼女のお姉さんの家に3人で向かった。

「気にせずゆっくりしていってね!」

彼女のお姉さんはそう言ってくれてはいたが、部屋に着いてからも3人で過ごすしかなかった。

「お風呂入っておいで〜!」

お姉さんはそう言ってくれてので、私はすぐに入浴した。

その後彼女・お姉さんの順番で入浴していき、お姉さんが入浴している間に、ようやく彼女と2人の空間になれた。

その時の記憶はほとんどないが、私はひたすら彼女を求めていたと思う。彼女も受け入れてくれ、お姉さんがお風呂から上がってくるまで、できることをした。

「そろそろ出てくるから終わりにしよ?」

そういう彼女を振り払い、私は彼女に求め続けた。

私もそろそろやばいと思い、途中でやめたが、彼女とこんなにも盛り上がったのは、今回のお話でこれが最後だろう。

「私はあっちの部屋で寝るから、2人はこっちで寝てね!」

お姉さんは普段から使用している寝室に行き、私たちはリビングに布団を敷かせてもらい彼女と一緒になることが出来た。

お姉さんが隣の部屋にいる事に罪悪感があったが、私か彼女とセックスしようとお願いをした。

しかし先ほどの盛り上がりはなく、お互い朝が早かったこともあり、何もせずに就寝。

1泊2日しか休みがなく、次の日の昼には新幹線に乗って寮へ帰らなければならなかった私は、この半年ぶりに会えたことに嬉しさを覚えつつ、また遠距離恋愛になる寂しさに気持ちが押しつぶされようになりながらも、笑顔で彼女とお別れすることができた。

新幹線の中では、我慢できず涙したことを覚えている。

しかしこの再会を最後に、私は彼女に対して不信感を抱くことになる。

続く

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